
今話題の本『元女子高生、パパになる』の著者で、元フェンシング日本女子代表の杉山文野さん。
現在は39歳。『世界一受けたい授業』で放送された、二人の子供を育てるに至った現在までの経緯を紹介します。
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杉山文野さんの今
杉山さんは、戸籍は女性で心が男性というトランスジェンダー。
27歳の時に乳房除去手術を決意。
現在は都内で2件の飲食店を経営しながら、トランスジェンダー活動家として、自分と同じような悩みを持つ人たちのための活動を進めています。
1981年に杉山家の次女として誕生。
物心ついたころから女性の体であることに違和感を感じ、男友達とサッカーばかりしていて、とにかくスカートが嫌い。”女の子の着ぐるみを着ているような”そんな感覚があったそうです。
そうした感覚は自分への嫌悪感へと変わっていき、女友達とのガールズトークでも”小さなウソ”を繰り返すことにも。
カミングアウトすることで友達や居場所を失ってしまうという不安から真実を隠してしまい、周囲も気付くことができませんでした。
杉山さんも自分の存在を否定するようになっていき、30歳の誕生日に自死することを考えていたそうです。
フェンシングは10歳の時から始め、大学院時代には日本代表にも選ばれました。
ですが、杉山さんは「自分を偽ってきた私自身は、自分を信じる力が足りなくて”ここぞ”という試合で力を発揮できないことがよくありました」と語ります。
立ち直るきっかけとなった高校時代のカミングアウト
初めてカミングアウトした相手はお母様。
当時は理解できず、「本当に分かってあげてなくてごめんなさい」と話していました。
その後、2年後にお父様にカミングアウト。
新宿歌舞伎町でとんかつ屋を営んでいたお父様は、様々な人と接する機会があったため”受け入れることができた”そうです。
七五三の時にもお化粧を嫌がって、蝶ネクタイやブレザーを着せてもらえると大喜びしたという杉山さん。
ご両親もカミングアウトで腑に落ちたそうです。
家族に受け入れてもらえたことで、その後は高校の親友にもカミングアウトできました。
関係が変わることなく受け入れてもらえたことで、自分自身を嫌いにならずに済んだそうです。
必ずしもカミングアウトすることが正解ではない
自身はカミングアウトすることで気持ちが救われた杉山さんですが、誰に対してもカミングアウトを勧めるつもりはないそうです。
”言ったことによって本当に自分の居場所を奪われてしまう方もいるのが現実”なので、一人一人が知るというところから理解を深めていって欲しいと語ります。
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杉山文野さんの人生を変えた有名人…
大学院生だった2005年。通学中に偶然出会ったのが乙武洋匡さんでした。
「手足を取り戻すような手術をしたいと思ったこと、ありますか?」が第一声でした。
乙武さんも度肝を抜かれたそうですが、2人は意気投合して1時間ぐらい立ち話。乙武さんは本の執筆を進めたそうです。
こうして生まれたのが『ダブルハッピネス』。幼少期から大学院生までの半生が描かれています。
大学院を卒業した杉山さんは手術で乳房を切除。男性ホルモンの投与も始め、少しずつ自分の体への違和感から解放されていったそうです。
しかし、のちにパートナーとなる女性の御両親からは、この時はまだ受け入れてもらうことができませんでした。
”杉も大分動けるようになったじゃん”
そんななか、杉野さんが職場で上司からかけられて嬉しかったという言葉がこれ。
”この言葉で初めて、性別に関係なく人として認めてもらえた気がした””みんなと同じ土俵で普通に戦える”自信につながり、人と違うことがマイナスではなくプラスに考えられるきっかけになったそうです。
その後は、東京レインボープライドの共同代表も務めることになりました。
(2020年はオンラインで開催し、45万人の方が集まったそうです。)
また、親友から精子提供を受け、彼女が体外受精することでお子さんも授かりました。
2018年に第一子を、2020年に第二子を授かりました。
パートナーのご両親とは今は良い関係を築けているそうです。
杉山文野さんの言葉
マイノリティの人は身近にいるということ。
そして、”社会的にマイノリティだからといって決して幸せに生きることを諦める必要は無い”
そんな気持ちから執筆された『元女子高生、パパになる』。
答えは一つではない。みんなが何かしらのマイノリティ。
マイノリティにとって優しい社会はマジョリティにとっても優しい社会。
日本ではLGBTは全人口の3~10%を占めると言われています。杉山さんのような視点は、今後ますます重要になってくるのかもしれません。
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