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ミャンマーのクーデターを簡単に分かりやすく説明~ 池上彰のニュース そうだったのか

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今月1日、東南アジアの国ミャンマーでクーデターが発生。
 軍によって与党の議員が拘束されました。
 反発した国民が連日デモを繰り返しています。

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そもそもクーデターって何?

 クーデターとは軍隊などの武装組織が、政権を奪取すること。
 フランス語では、coup dEtat。
 『国家への一撃』という意味。政権を暴力的な方法で奪うことです。
 ”革命”は庶民が政権をひっくり返すものであることに対し、それまでの政権を維持していた一組織が政権を奪取してしまうこと、あくまで支配階級内での権力移動であることに特徴があります。

軍事政権って?

 文字通り軍人が政権を牛耳っている状態をいいます。
 民主的な選挙で選ばれた政治家ではなく、あくまで軍人(将校)が国を取り仕切っています。
 政権幹部が選挙で選ばれていない以上、独裁政権ともいえるわけです。

これまでのミャンマーの歴史

 ミャンマーは2011年までの約50年間にわたって、軍事政権が続いてきました。
 批判すれば逮捕されるような状態が続いていましたが、2011年に選挙を経て民政に移管しました。
 ところが軍が自分たちにきわめて有利なルールを作ってしまいました。
 
 改正した憲法には、
 ・国会議員の1/4は軍人
 ・改正するのは3/4超の改正が必要
 と規定されました。
 実質的には、軍人の中に改正賛成者が出ない限り、改憲が出来ない仕組みにしてしまったわけです。
 民主化とは名ばかりの、”限定的な”民主化だったわけです。

 軍部に権力が集まると、軍人が企業を作ります。
 海外と取引する場合にも軍部OBの会社と取引するよう働きかけたり、利権の確保に躍起になったわけです。

完全民主化を進めるアウンサンスーチーさん

 軍事政権に自宅軟禁されていたのが、アウンサンスーチーさん。
 現在は民主化を推し進める政党の、国民民主連盟(NLD)のリーダーを務めています。

 完全な民主化を進めるNLDは国民からの人気も高く、着実に議席数を獲得し、昨年11月の選挙では圧勝しました。
 これに警戒した?軍は”選挙が違法選挙だった”と猛反発。
 選挙を受け入れず、クーデターを起こしてスーチーさん達を拘束し、ミャンマー国軍のミンアウンフライン総司令官がすべての権限を掌握した、と宣言しました。

今後のミャンマーは?

 軍は1年間の非常事態を宣言。1年間はこの状態を継続し、その後選挙によって選ばれた政党に政権を移管すると表明しています。
 「これから1年間の間に、NLDを弱体化させて、民主派の力を弱めるような行動に出るのでは?」と諸外国が警戒しています。

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