鮮やかなオレンジ色と特徴的な香りから、カレー料理などで知られるターメリック(ウコン)。ハーブティーの効果と副作用。パウダーの使い方を紹介します。
ターメリックってどんなハーブ
日本では”ウコン”の名前で知られるターメリック。
アキウコン(Curcuma longa)やガジュツ(Curcuma zadoaria)などの近縁種がありますが、日本でウコンといえばハルウコン(Curcuma aromatica)を指します。
その歴史は古く、紀元前9世紀にはインドで栽培されていたといわれ、東南アジアやジャワ島、バリ島でポピュラーなハーブです。
ショウガの近縁種で、ごつごつした根茎の皮をむくと鮮やかなオレンジ色をしています。
ハーブティーで使うのは乾燥させた根をパウダー状にしたもの。
カレー粉の原料やマスタードの着色に用いられるほか、染料にも使われてきました。
ターメリックの効果・効能とパウダーの使い方
ターメリックの働きとして、もっとも有名なのは肝臓の機能を高める効果。
お酒をよく飲んだり、会食の多い方におすすめのハーブです。
実は肝臓の働きを高める科学的メカニズムは、未だに完全には解明されていません。
色素成分であるクルクミンやタ―メロンを含む精油の抗酸化作用、アラキドン酸代謝への関与など、複合的な効果によるものとみられています。
肝臓の強化のほか、利胆作用(胆のうの働きを促進する効果)があり、血中コレステロールの調整や、さらには抗がん作用もあるとみられています。
そのほか、動脈硬化や糖尿病の予防にも効果があるとする研究結果も認められています。
外用としては、パウダーを水でペースト状にしたものが外傷治療の軟膏として使われることもありました。
ちなみに、”ウコン”の名前は、日本に伝わった当時に「鬱」症状を改善する働きがあると考えられていたため。
沖縄では、よく似た名前の「うっちん茶」が飲まれています。
こちらは、ターメリックの近縁種のアキウコンをパウダー状にしたもの。消化器系や循環器系の働きを整えるとして、今でも高齢者を中心に愛飲されているハーブティーです。
ターメリックの副作用
大きな副作用は知られていません。
もっとも、胆道閉鎖、胆石といった基礎疾患のある方は禁忌とされていますので、飲用を控えてください。
ターメリック~ハーブティーの美味しい飲み方~
シングルティーで飲むときは
一般的なハーブティーよりも、抽出に時間をかけるのがコツ。
ティーカップ1杯(約150ml)のお湯にドライハーブ小さじ1(約1.3g)が目安。蓋をして15分程度蒸らせば完成です。
服用回数は1日2回が適量とされています。
ターメリックのブレンドティーレシピ
休肝日に肝臓を整えるハーブブレンド
リコリス・・・小さじ1
ターメリック・・・小さじ1/3
イエロードックルートは胆汁の分泌を促す働きがあり、肌のトラブル改善にも役立ってくれるハーブ。
リコリスに含まれるグリチルリチンには肝臓細胞の損傷を阻止する効果があります。
会食が続いた後など、肝臓を労わってあげたいときにおすすめのハーブティーです。
→イエロードック~肌荒れ改善のハーブティーの効果と効能~
→リコリス~ハーブティーの効果と副作用~
風邪の予防・症状緩和に
ターメリック・・・小さじ1/3
ヨーロッパで古くから伝わるブレンドティーレシピです。
エキナセアは「天然の抗生物質」と呼ばれるほど、抗菌・抗ウイルス作用に優れるハーブ。季節の変わり目などで、喉や鼻に違和感を感じた時に飲むのがおすすめです。
→エキナセア~ハーブティーの効果・効能~
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