砂糖の300倍の甘さがありながら低カロリーなため、天然由来の甘味料として期待が寄せられているステビアとラカンカ。2つの”甘い”ハーブの違いを紹介します。
ステビアってどんなハーブ?
ステビアは南米原産のキク科のハーブ。
茎や葉に含まれるステビオシドは非常に甘みが強く、甘味度は砂糖のおよそ300倍もあります。
日本で1971年に商品化されたのを皮切りに、その後世界中で広く甘味料として販売されるようになりました。
日本のほか、ロシアや台湾、韓国などで食品添加物として承認される一方、アメリカやシンガポール香港では販売が禁止されていたこともあります。
昨今では抗アレルギー作用が確認されたほか、糖尿病やC型肝炎の抗ウイルス薬として研究が進められています。
ステビアの安全性や副作用については、こちらをご覧ください。
→ステビアは太る!?~植物由来甘味料の安全性と危険・副作用について~
ラカンカってどんなハーブ?
ラカンカはウリ科のハーブの一種。亜熱帯地域の山岳地帯で生育しやすいため、中国南部の広西チワン族自治区(ベトナムと国境を接する地帯)で栽培され、この地域で収穫されるものが世界の流通量の9割を占めています。
気管支系のトラブル緩和に効果があるとされ、中国ではその薬効が神聖視されたことから、仏教における聖者”阿羅漢(あらかん)”になぞらえて”羅漢果”と名付けられました(他に、滑らかな実の表面が剃髪した僧侶の頭を思わせることから、この名前が付いたという説もあります)。
ステビアと同じく甘味成分を豊富に含むのが特徴。含有成分のモグロシドは砂糖の300倍の甘さがあるといわれており、また人間のエネルギー源にならないため”ゼロカロリー”の甘味料として市場で販売されています。
近年では、活性酸素を除去する抗酸化作用や血糖降下作用などが明らかになってきたほか、高血圧症、糖尿病などの予防・治療に有効であるとして研究が進められています。
一方で、甘味成分であるモグロシド自体が発見されてから日が浅いため、安全性が十分に立証されていないとして、使用を見合わせる食品メーカもあります。
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