日本では古くからベニバナの名前で知られてきたサフラワー。種子から採れるサフラワー油とハーブの効果・効能、副作用を紹介します。
サフラワー油ってどんなハーブ
日本では”ベニバナ”という名前で知られるサフラワー。地中海沿岸、エジプト原産のハーブです。
花から採れる色素は古くから染料として知られ、紀元前2500年のエジプトのミイラの着衣がサフラワーで染められていたことが分かっています。
また、壁画には畑で奴隷がサフラワーの花を摘み取る様子が描かれていることから、メソポタミア文明の時代から人々の生活に取り入れられてきた、歴史上最古のハーブであるとも言われています。
着物を黄金色に染めるサフラワーは、日本でも染料として古くから親しまれ、江戸時代には現代の山形県産のものが、品質・生産量とも日本一を誇っていました。
染料に使うのは、花の中でも先端にあたる”花穂”と呼ばれる部分。花の先(末)を摘むことから「スエツムバナ」とも呼ばれています。ちなみに、『源氏物語』に登場する同名の姫も、鼻先が赤かったことからこの名前が付けられました(少し気の毒なネーミングですね)。
アザミに似たサフラワーはガクや葉の縁がギザギザに尖っているため、手を怪我しないように摘み取るにはかなりコツが必要だったそうです。
サフラワーの効果・効能
サフラワー油の上手な使い方
サフラワー油は、種子から採れるオイルです。
血中コレステロールを上げにくい不飽和脂肪酸の一種であるリノール酸を豊富に含むので、サラダ油などの代わりに使うと良いでしょう。
熱に弱いという弱点があるため、天ぷらなどの長時間加熱が必要な調理には向きません。サラダドレッシングのように加熱の要らない調味料や、短時間で出来る炒め物に使うのがベターです。
サフラワー~ハーブティーの効果・効能と副作用~
中国では古くから「血を動かす」生薬として、”紅花(こうか)”という名前で漢方に用いられてきました。
血行を促進し、体を温める効果があるので、冷え性の改善に役立ってくれます。
有効成分の一つであるリグナンは、女性ホルモンに似た働きをするエストロゲン様作用をもっています。
特に骨盤内の血流を促進して子宮の働きを活発化させる作用があるので、生理不順のときの通経、生理痛、更年期障害に伴う各種症状の緩和に効果が期待できるハーブです。
ただし、子宮を収縮させる働きがるので妊娠中の方は禁忌。他にも、出血性疾患、消化性の潰瘍がある方の飲用はNGです。
また、キク科のハーブですからキク科アレルギーの方も注意が必要です。
サフラワー~ハーブティーの美味しい飲み方~
シングルティーで飲むときは
シングルティーで楽しむときの淹れ方は、一般的なハーブティーと同じです。
ティーカップ1杯(約150ml)のお湯にドライハーブ小さじ2が目安。5分程度蒸らせば完成です。
渋みが強めなので、ほかのハーブとブレンドして飲むのが良いでしょう。
サフラワーのブレンドティーレシピ
生理に伴う身体の不調に
ラズベリーリーフ・・・大さじ2
ラズベリーリーフは子宮周辺の筋肉に働きかけて、鎮痙作用(けいれんを鎮める効果)をもったハーブ。
生理痛で腰が怠いときなどに飲むと良いでしょう。
手足の冷えが気になるときに
シナモン・・・小さじ1
ジンジャー・・・大さじ1
シナモンとジンジャーは体を芯から温めてくれるハーブ。
血流の改善とともに、シナモンの香りにはストレスを緩和する作用もあります。
肩こりが気になるときに
ギンコ・・・大さじ1
ギンコには血管を拡げて血流を促進する働きがあります。
冷え性に伴う肩こりや腰痛の時に飲むと良いでしょう。
リラックスしたいときに
ジャーマンカモマイル・・・小さじ1
ジャーマンカモマイルは鎮静作用に優れたハーブ。効能が穏やかなので、夜寝る前に飲むのがおすすめ。
勉強や仕事疲れで体のこわばりを感じた時にも良いでしょう。
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