「妊婦のハーブティー」として19世紀から人々に親しまれてきたラズベリーリーフ。ハーブティーの効果と副作用を紹介します。
ラズベリーリーフってどんなハーブ?
日本ではヨーロッパキイチゴ、フランスではフランボワーズの名前で知られるラズベリーリーフ。
学名のRubusはラテン語の”Ruber(赤)”、idaeusはクレタ島のイダ山に由来すると言われいます。ギリシア神話に登場するゼウスが、赤ちゃんのときに匿われていたのがイダ山。そのイダ山に覆い茂っていたのがラズベリーだったという言い伝えも残されています。
ワイルドストロベリーと同じく人の手による栽培が始まったのは19世紀に入ってから。1860年代には、アメリカで40種類を超えるラズベリーの変異種が確認されるほど、人々の生活に馴染んだハーブとなっていました。
ベリー系には珍しく、果実を食べても身体や胃を冷やすことがありません。そのため、果実はそのまま食されるほか、ジャムやお菓子、ビネガー(果実400gを1ℓのワインビネガーに2週間漬け込んだら完成です)に利用されてきました。
「妊婦のハーブティー」~ラズベリーリーフの効果・効能~
ラズベリーリーフの名前の通り、ハーブティーに使うのは葉の部分。ベリー系特有の甘い香りと風味が特徴です。
妊産婦が出産が近づいた時期にラズベリーリーフのお茶を定期的に飲むことで、子宮筋と骨盤の筋肉が正常な状態になるといわれ、特に自然分娩が一般的だった時代にはことのほか重用されていました。
産後も飲み続けると母乳の出を良くし、また栄養価を高める働きがあるといわれています。
ただし、妊娠初期に飲むと収斂作用(子宮を収縮する効果)が、母体にかえって悪影響を及ぼすので、飲み始めるのは出産予定日の2か月前以降が理想的とされています。
必ずかかりつけ医に相談し、指示に従うようにしましょう。
鎮痙作用もあるので、生理痛や月経前症候群(PMS)に伴う腹痛の緩和にも役立ってくれます。
また、果実と同じく葉にも鉄、カルシウムなどのミネラルやビタミンB群が豊富に含まれているので、貧血予防や疲労回復のためのハーブティーとしてもおすすめです。
ラズベリーリーフ~ハーブティーの美味しい飲み方~
シングルティーで飲むときは
シングルティーで楽しむときの淹れ方は、一般的なハーブティーと同じです。
ティーカップ1杯(約150ml)のお湯にドライハーブ大さじ1が目安。5分程度蒸らせば完成です。
ラズベリーリーフのブレンドティーレシピ
更年期に伴う気持ちの乱れに
チェストツリー・・・小さじ1
チェストツリーはホルモンバランスの乱れを整える効果に優れたハーブです。更年期に伴うトラブルの症状緩和のほか、生理不順の改善などにも効果が期待できるブレンドティーです。
貧血の予防に鉄分補給を
チェストツリー・・・小さじ1
鉄やミネラルなどを豊富に含むネトルは、血液を作る造血作用に優れたハーブ。血管壁を強くする働きもあるのでデトックスにもおすすめです。
イライラして気持ちが落ち着かないときに
パッションフラワー・・・小さじ1
パッションフラワーには鎮静作用があり、緊張や不安を鎮めてくれる働きがあります。
仕事疲れのほか、月経前症候群(PMS)等で気持ちが不安定な時にもおすすめのブレンドティーです。
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