タンパク質やビタミンEを豊富に含むことから化粧水としても有名なハトムギ。ハーブ検定1級保有者の当サイト管理人”mayumi”が、米国ハーブ製品協会(AHPA)で妊娠中の服用がNGとされている理由を紹介します。
ハトムギの副作用と禁忌
ハトムギの副作用や、サプリメント、内服薬との相互作用については、中国のJohn K. Chen、Tina T. Chen博士によって2010年に発表された『Chinese Medical Herbology and Pharmacology』のなかで、詳しく解説されています。
一つずつ見ていきましょう。
泌尿器系にトラブルのある人の飲用はNG
精液漏(性的興奮を伴わずに精液が尿道より漏出するもの)や、多尿の人は症状を悪化させることがあるといわれています。
糖尿病の基礎疾患のある人は禁忌
動物実験では、ハトムギに血糖値の調節作用を変化させる働きがあることが分かっています。
2006年には、皮をむいた状態のハトムギを58%含む餌を4週間与え続けたラットで、血漿グルコース値の減少が見受けられたことが報告されています。
また、1986年にもハトムギの抽出物を経口摂取したマウスに低血糖活性が現れるという実験結果があります(Takahashi et al. 1986)。
妊娠中や授乳中の方への影響は?
日本では”ノンカフェインなので妊娠中にも安心”といわれるハトムギですが、胎児の発育や妊産婦に関して最終的な安全性が確認されているわけではありません。
2005年に台湾の台北医学大学から発表された、ラットを使った動物実験の結果では、子宮収縮を生じた個体と、影響がなかった個体が観察されました。そのため、安全性への結論付けは見送られています。
一方で、上記のChen両博士は、妊娠中は医療従事者の監督下以外では使用を禁止すべきと結論付けています。
また、米国ハーブ製品協会(AHPA)は、ハトムギの安全性クラスを「2b:妊娠中に使用しない」に定めています。
薬やサプリメントとの飲み合わせ
米国ハーブ製品協会(AHPA)の研究結果では、薬やサプリメントとの相互作用や有害事象は確認されていません。
そのため、同協会はハトムギの相互作用クラスを「A:臨床的に関連のある相互作用が予測されないハーブ」と結論付けています。
ハトムギ茶の効果・効能
ハトが好んで食べる麦であることが名前に由来するというハトムギ。
化粧品としてはヨクイニンと呼ばれることがありますが、種子から種皮を除いた残りの部位を指します。
香ばしい麦の風味で、くせがなく飲みやすいのが特徴。
タンパク質やビタミンEを豊富に含むので、美肌に役立ってくれるハーブティーです。
ハトムギ – ハーブティーの美味しい飲み方
シングルティーで飲むときは
シングルティーで楽しむときは、多めの水でじっくりと煮出すのが美味しくいただくコツ。。
ティーカップ2杯(約300ml)のお湯にドライハーブ小さじ2が目安。弱火で20分程度に出せば完成です。
ゆっくり時間をかけて抽出することで、ハトムギ特有の甘みととろみを楽しむことが出来ます。
ハトムギのブレンドティーレシピ
ジャーマンカモマイル・・・小さじ1
美白成分に優れたジャーマンカモマイルは、ヨーロッパで化粧水の材料にも使われているハーブ。
肌の弾力を高め、シワやシミを防止してくれます。
リンゴによく似た甘い香りは気持ちを落ち着けてくれるので、グッドナイトティーとして就寝前にも試してほしいハーブティーです。
関連記事
→肌荒れ・ニキビを落ち着かせるブレンドティー
→イライラを抑えリラックスに効果のあるハーブティー~7選~
→生理痛・PMS(月経前症候群)~女性の悩みに効果的なハーブティー9選~
→デトックスに効果のあるハーブティー~覚えておきたい10種類~
→眼精疲労のときに覚えておきたいブレンドティー
→ダイエットにはこのハーブティー‼~ブレンドティーのレシピ7選をご紹介~
→胃炎・胃痛の時に覚えておきたいハーブティー