不規則な食生活や、生理に伴うホルモンバランスで起こりがちな便秘。ガスでお腹が張ったり、吹き出物やニキビを引き起こすこともあります。
そんな女性の大敵、便秘の改善に効果が期待できる17種類のハーブティーをハーブ検定1級保有者の当サイト管理人”mayumi”が紹介します。
利尿・排便を促すハーブ – アルファルファ
アルファルファの和名はムラサキウマゴヤシ。漢字で書くと”紫馬肥し”と書きます。
名前の通り、馬のための牧草として明治時代に日本に伝わってきました。ビタミン、ミネラルが豊富で非常に栄養価が高いのが特徴です。
便の排出を促す緩下作用、尿の排出量を増やす利尿作用に優れているため、体内に溜まった毒素を排出させたいときや、むくみが気になるときにおすすめのハーブ。
含有成分の一つであるジクマロールには抗血液凝固作用があるため、血液をサラサラにしてくれます(抗血栓薬との相互作用が報告されているので、これらの薬を処方されている方はハーブティー飲用に際して注意が必要です。)。
→アルファルファとは?もやしなの?小さなハーブティーの大きな効果
便秘によく効く即効性の高いハーブ – ゲンノショウコ
ハーブティーを飲んでから効果が表れるまでが早いことから、”現の証拠”が和名の由来となったゲンノショウコ。
他にも、”イシャイラズ”や”タチマチグサ”など様々な俗称を持っています。
有効成分のタンニンを多く含み、便秘の時は薄めに抽出して冷やして飲むと効果があります。
→ゲンノショウコ~生薬にもなったハーブの効果と効能~
紀元前から使われてきた緩下作用のあるハーブ – ゴツコーラ
原産国のインドでは古典医学のアーユルヴェーダでも古くから取り入れられてきたゴツコーラ。
東洋医学では長寿のハーブと呼ばれ、中国では紀元前から使われてきました。
薬効は幅広く、緩下(効果の穏やかな下剤)作用のほか、血流の改善や利尿、解毒作用も併せ持っています。
便秘のほか、デトックスしたいときに飲むのも良いでしょう。
→ゴツコーラ~むくみに効果のある飲み方と副作用~
血流を改善して老廃物の排出を促す – サフラワー
サフラワーは日本では”ベニバナ”の名前で知られるハーブ。
鮮やかなオレンジ色は古くから染料として親しまれ、着物や頬紅の原料として使われてきました。
中国では「血を動かす」ハーブとも呼ばれ、血流を刺激して血行を促し、身体を温める作用もあります。
緩下作用もあるので、便秘の改善と合わせて老廃物の排出にも役立ってくれます。
→サフラワー油とは?~ハーブの効果・効能と副作用~
便秘によるガスでお腹が張ったときに – ダンデライオン
タンポポコーヒーでも有名なダンデライオン。
”おねしょのハーブ”という俗称でも呼ばれる通り、利尿作用に優れたハーブなのでデトックスに効果的。
おなかに溜まったガスを排出する働きもあるので、便秘に伴うぽっこりお腹が気になるときにも良いでしょう。
カリウムが豊富なハーブなので、むくみが気になるときにもおすすめです。
→タンポポコーヒーの作り方 – ダンデライオンルートの効果・効能~
果実酸が排便を促す – ハイビスカス(ローゼル)
美しいルビー色が特徴のハイビスカスティーは、クエン酸が豊富なため疲労回復に効果的。
他にもヒビスクス酸をはじめとする果実酸を含んでいます。
この果実酸は消化吸収されにくいため、ハーブティーを多めに飲むと緩やかな下剤として働いてくれます。
効果が穏やかなため、体調や便秘の具合に応じて効き目を調節できるのも、このハーブの優れたポイント。
赤い色素はアントシアニンですから、目の疲れが気になるときにもおすすめです。
→ハイビスカス(ローゼル)~ハーブティーの効果・効能と副作用~
粘液質が便の滑りを良くする – マーシュマロウ
数あるマロウ系のハーブの中で、最も粘液質を豊富に含むのがマーシュマロウ。
便秘によって便が固くなっているときは、この粘液質が腸壁との間で潤滑剤の役割を果たしてくれるので、排便しやすくなります。
傷ついた腸粘膜の保護・修復にも役立ってくれるので、特にひどい便秘のときにおすすめのハーブです。
→マーシュマロウ~ハーブの効能と副作用~
善玉菌を育てて腸内環境を改善する – マルベリー
マルベリーの和名は”クワ”。日本では蚕が食べる葉として知られるハーブです。
ビフィズス菌などの働きを高め、腸内環境を整えてくれます。
ビタミンや亜鉛、ミネラルが豊富なため、便秘で食欲がないときの栄養補給にも良いでしょう。
→マルベリー~ハーブティーの効果と効能~
便秘と肌トラブルを解決してくれる – ローズヒップ
ローズヒップのビタミンC含有量はレモンの20~40倍もあり、”ビタミンの爆弾”とも言われるほどです。
その他、ビタミンEも含むので、肌の新陳代謝を高め、シミや便秘に伴う肌荒れを改善してくれます。
ブレンドティーを作る場合に相性が良いのがハイビスカス。
ローズヒップもハイビスカス同様に果実酸を多く含むので、効き目の穏やかな下剤として働いてくれます。
不老長寿のお茶 – ルイボス
南アフリカ原産のハーブで、現地では「不老長寿のお茶」として古くから親しまれてきたルイボス。
日本へは抗酸化作用に優れたお茶として伝わりましたが、冷え性や便秘の緩和に効果があることが知られています。
作用の科学的な解明にも至っていない、不思議なハーブです。
便秘や更年期、生理痛…女性の悩み全般に – レッドクローバー
胸部、卵巣、リンパ腺などのガン治療に使われてきたレッドクローバー。
体内の毒素を浄化するデトックス効果を持つほか、イソフラボンをはじめとする含有成分によるホルモン様作用が認められています。
女性のホルモンバランスを調節し、更年期の諸症状を緩和してくれるほか、緩下作用によって便秘の改善にも役立ってくれます。
女性ならではのお悩み全般にこたえてくれる、お役立ちハーブです。
七味にも使われる胃腸の調子を整えるハーブ – オレンジピール
オレンジピールはミカンの皮を干したハーブ。
特に乾燥の進んだものは”陳皮”と呼ばれ、漢方薬の一つとして珍重されてきました。
昂った神経を落ち着かせる働きのほか、消化促進や胃腸の調子を整える働きがあります。
→オレンジピール~ハーブティーの効果・効能~
排便を促すデトックス”コーヒー” – チコリ
チコリはキクニガナというキク科のハーブ。
根を煎ったときの香ばしい色と香りから、ハーブ珈琲が有名です。
肝臓の機能を高めるほか、尿酸や老廃物の排出を促進します。
また、腸内に溜まったガスを排出する駆風作用にも優れたハーブです。
便秘によるニキビや吹き出物が気になったときに飲むのがおすすめです。
→チコリ~コーヒー味のハーブの効能と副作用~
ダイエットにも効く!ガスを排出するハーブ – フェンネル
フェンネルはアップルパイやカレーなど、古くからお菓子や料理の香り付けに使われてきたハーブ。
様々な薬効がありますが、中でも注目すべきはダイエット効果です。
ギリシア語ではフェンネルを”マラスロン”といいますが、これは”痩せる”という単語から転じたもの。
利尿作用によって体内の余分な水分を排出するほか、便秘を解消してお腹に溜まったガスを出す効果にも優れたハーブです。
→フェンネルとは? ハーブティーの作り方と効果
美白効果ももった穏やかな下剤 – ワイルドストロベリー
一般的に、ベリー系のハーブには緩下作用がありますが、なかでもワイルドストロベリーは美白作用も合わせもつ、一風変わったハーブ。
歯磨き粉や化粧水として利用されてきた歴史を持ちます。
消化器系の調子を整えるのは葉と根の部分。胃炎の緩和にも効果があるほか、豊富なミネラルが腎機能を活性化させ、老廃物の排出を助けてくれます。
鉄分も豊富なので貧血予防にも良いでしょう。
→ワイルドストロベリー~ハーブティーの使い方と効果・効能~
便秘・消化器系の炎症を鎮める青いハーブティー – コモンマロウ
熱湯を注ぐと最初は鮮やかな青色、その後空気中の酸素と反応して徐々にピンク色へと変化していくことから、”サプライズティー”の異名をもつコモンマロウ。
豊富に含まれる粘液質やタンニンが、粘膜の炎症を鎮めてくれるので、ストレス性の胃腸炎や膀胱炎、尿道炎などに効果を発揮してくれます。
皮膚組織を修復・保護する働きもあるので、便秘で肌荒れが気になるときにもおすすめのハーブティーです。
便秘で炎症を起こした腸粘膜を守る – オリーブ
日本では実から採れるオイルで有名なオリーブ。
人々の生活とは古くから関りがあり、紀元前3000年にはシリアで栽培が始まっていました。
含有成分のセコイリドイド配糖体には炎症を鎮める働きがあるので、便秘で傷んだ腸粘膜を修復してくれます。
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