スパイシーな独特の香りから料理の匂い消しや漢方薬としても重宝がられてきたクローブ。ハーブやスパイスの使い方、効果・効能を紹介します。
クローブってどんなハーブ?
高価なハーブですがスパイスとして人気が高く、マダガスカル・インドネシアをはじめとして熱帯地方で盛んに栽培されています。
ハーブとして使うのは開花前のつぼみを摘み取って乾燥させたもの。形が釘に似ていることから、フランス語の”colu(釘)”に転じてクローブと名付けられました。
和名は丁子。中国では”丁香”と呼ばれ漢方にも使われています。また、欧米ではオレンジにクローブをびっしりとハリネズミ状に刺したポプリがポマンダーと呼ばれ、クリスマスに飾る風習があります。
クロ―ブ~ハーブとスパイスの効果・効能~
クローブの匂いを喩えるときに、よく用いられる表現が「歯医者さんの香り」。
オイゲノールを主成分とする精油には強い殺菌作用があり、その喩えの通り、歯痛の緩和や局所麻酔として使われてきました。
かつてのヨーロッパでは大変に重宝がられ、同量の金や銀と交換されたともいわれています。また、中国では口臭を消すためにドライハーブを齧る習慣もありました。
スパイシーな香りは肉料理やポトフなどの煮込み料理の匂い消しに使われるほか、甘いお菓子の生地に練りこんで使われることもあります。
また、消化を促して吐き気を抑える効果に優れているので、ハーブティーは食べ過ぎや飲みすぎによる胃のむかつきにおすすめです。
クローブ~ハーブティーの美味しい飲み方~
シングルティーで飲むときは
シングルティーで楽しむときの淹れ方は、一般的なハーブティーと同じです。
ティーカップ1杯(約150ml)のお湯にドライハーブ小さじ1(大体4粒程度)が目安。入れすぎると香りが強くなりすぎるので要注意。
必ず半分に折ってから浸出するようにしましょう。5分程度蒸らせば完成です。
クローブを使ったブレンドティーレシピ
少し薬臭い香りがあり、またスパイシーなクローブは、シングルティーでは飲み辛いと感じるかもしれません。
そんな時は甘みの強いハーブやフルーティーな香りのハーブと合わせるのが良いでしょう。
食べ過ぎで胃もたれが辛いときに
ジャーマンカモマイル・・・小さじ1
クローブと同じく、ジャーマンカモマイルも消化促進作用に優れたハーブ。リンゴに似た甘い香りが特徴。食べ過ぎで苦しいときには、口の中もさっぱりさせてくれます。
フルーティーな香りでリフレッシュ
エルダーフラワー・・・小さじ1
エルダーフラワーはマスカットにも似た甘い香りが特徴。クローブの薬臭い匂いを和らげて、飲みやすくしてくれます。
抗炎症作用もあるので、肌荒れやニキビが気になるときにもおすすめです。
→『万能の薬箱』エルダーフラワーとは?~ハーブティーの効果と効能~
身体の冷えが気になるときに
エルダーフラワー・・・小さじ1/2
クローブと特に相性が良いとされるのがシナモン。体を温める効果に優れており、下痢や腹痛を和らげる作用もあるので、冷えからくる消化器系のトラブルの心強い味方です。
独特の香りには気持ちをリラックスさせる働きもあるので、冬場に冷えが気になって寝つきが悪いときなどにもおすすめの一杯です。
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