コンパニオンプランツとして、他のハーブを病害虫から守ってくれるチャイブ。ハーブティーの効果と育て方を紹介します。
チャイブの歴史とハーブティーの効果・作り方
チャイブの和名はエゾネギ。風味が近縁種のアサツキに似ているため、セイヨウアサツキとも呼ばれます。
ニンニクやニラの仲間で、細長い鱗茎からススキ状の葉をつけ、春から夏にかけて薄ピンク色の丸い花を咲かせます。
他のユリ科の植物と同様に栄養価が高く、ビタミンCと鉄を豊富に含んでいます。
特に、含有成分の硫化アリルは消化液の分泌を促し、ビタミンB1の吸収を高めます。豚肉料理に添えると良いでしょう。
また、貧血予防にも効果的です。頭痛や発熱を和らげる働きもあるので、風邪のひきはじめにおすすめのハーブです。
シングルティーで楽しむときの淹れ方は、一般的なハーブティーと同じです。
ティーカップ1杯(約150ml)のお湯にドライハーブ小さじ1が目安。5分程度蒸らせば完成です。
虫除けのための”コンパニオンプランツ”~チャイブ~
他の植物と一緒に植えると、害虫や病気を防いだり、対象の植物の成長を促すハーブ。
これがコンパニオンプランツです。
例えば、バジルには近くに植えられたトマトやトウガラシの風味を増して、病害虫を防ぐ働きが認められています。
もちろん植物ですから、お互いの相性もありますし、防ぎきれない病害虫もあります。
チャイブと相性が良いのは、ローズヒップやリンゴなどのバラ科の植物。そのほか、レタスなどの葉物。トマトやニンジンが挙げられます。
逆に豆類とは相性が悪いので、植えるときは注意しましょう。
チャイブには、バラ科の植物に発生する黒星病やウドンコ病を防ぐほか、アリマキの忌避剤としての効果もあります。
一方でアブラムシに対する耐性はありませんから、植えるときは注意しましょう。
チャイブ~栽培のポイント~
チャイブの育て方1:植える場所と時期
チャイブは日光を好むハーブですが、半日陰でも生育可能です。室内で栽培するときは窓際を選びましょう。
苗の場合は4~5月。種の場合は、3月中旬~4月、9~10月に植えると良いでしょう。
ちなみに光が当たると発芽しにくい嫌光性のハーブなので盛り土は厚めに。発芽までは2週間程度かかります。
収穫は4月から11月の間。20cmほどに育ったら根元から3センチほど残して刈り取りましょう。
チャイブの育て方2:水やりの頻度
比較的乾燥に強いハーブですが、水切れすると葉の途中から折れたり、葉先が茶色く枯れてしまいます。
土の表面が乾いたら、たっぷりと水を与えましょう(植木鉢で栽培している場合は、鉢底から水が染み出るのが目安になります)。
冬は地上部は枯れますが根は生きていますから水やりを絶やさないようにしましょう。
表土が乾いたら2、3日おきに水やりすると良いでしょう。
チャイブの育て方3:病害虫対策
コンパニオンプランツとして虫除けに効果のあるチャイブですが、アブラムシが苦手です。
新芽や花につきやすいので、特に開花期の4~6月には注意しましょう。
養生テープなど粘着力の弱いテープで、比較的簡単に駆除することが出来ます。
チャイブの育て方4:苗の植え方
苗は5、6本ずつまとめて植えましょう。1本だけだと倒れてしまったり、かえって生育が悪くなります。
植木鉢で育てる場合は、かならず5号鉢以上のサイズのものを選びましょう。
また、ネギ類は多湿によって根が腐りやすいので植え替えた直後は水やりは控えめに。
植え替え後、2、3日は風通しの良い日陰で育てるようにしましょう。
チャイブの育て方5:肥料の与え方
植え付け時に元肥を与えましょう。
また4~6月の収穫期と、収穫が終わる11月あたりに追肥を行いましょう。
窒素を多めに与えると花が大きく育ちますが、風味が損なわれがちなので注意が必要です。
チャイブの育て方6:株分けのやり方
植木鉢の場合、生育してから3か月程度で根詰まりを起こすことがあります。植木鉢の表面まで新根で覆われている場合は株分けしましょう。
株分けするときは、根元から10cmほど残して葉を刈り取るのがコツ。こうすることで葉から蒸発する水分量を減らすことが出来るので、株分け後のダメージを最小限に抑えることが出来ます。
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