ジャーマンカモミール~ハーブティの効能とカミツレの花言葉~

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 薬効が豊富なことから”緑の薬箱”とも呼ばれてきたジャーマンカモミール。
 この記事では、ジャーマンカモミールの花言葉とハーブティーの効果・副作用、お子様や妊産婦・授乳婦の方が使用される場合の安全性を、ハーブ検定1級保有者の当サイト管理人”mayumi”が紹介します。

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ジャーマンカモミール(カミツレ)の花言葉

 ジャーマンカモミール(カミツレ)の花言葉は「仲直り」「友情」「清楚」。
 イギリスでは特に、「逆境に耐える力」「苦難の中の力」といったものも花言葉とされています。
 ジャーマンカモミールは繊細ではかなげな印象を受けますが、実はとても強い繁殖力の持ち主。
 いずれの花言葉も、”踏みつければ踏みつけるほどよく育つ”といわれてきた、ジャーマンカモミールらしい呼び名です。

ジャーマンカモミールの効果・効能

 古代ギリシアの人々が”大地のリンゴ”を意味する”Khamaimelon(カマイメロン)”と呼んだジャーマンカモマイル。
 これが現代の呼び名である、”カモミール(カモマイル)”の由来になったと言われています。

 いくつか品種がある中でも、ハーブティーの原料として有名なのが、ジャーマンカモミールとローマンカモミール。
 ヒナギクに似た小さな花が咲きますが、ジャーマン種は中心部が黄色く盛り上がっているのが特徴です。
 どちらもリンゴに似た甘い香りがしますが、葉に香りのないジャーマン種はフルーティーな印象。
 全草に苦みのあるローマン種は、シャープなフレーバーです。
 カマズレンなど炎症を鎮めるのに効果的な成分はジャーマン種に多く含まれるので、ジャーマン種がハーブティーに、ローマン種はアロマセラピーに使われるのが一般的です。

 ジャーマン種とローマン種の詳しい違いはこちら
ジャーマンカモミールとローマンカモミールの違い~生理機能を整える優しいハーブ~

神経を落ち着かせるリラックス効果

 ジャーマンカモミールのハーブティーはリラックス効果に優れています。
 仕事や勉強に伴うストレスからくる不眠症や不安、イライラや気分の落ち込みを鎮めるのに効果的。
 夕食後や寝る前に飲むのがおすすめです。

食べ過ぎや油もので胃がもたれたときに

 夕食後にジャーマンカモミールのハーブティーを飲むのがおすすめの理由に、消化促進作用が挙げられます。
 胃炎や胃潰瘍を鎮める働きのほか、消化器系の働きを促し、またガスを排出するのにも効果的。
 食べ過ぎで胃もたれが苦しいときにも良いでしょう。

生理痛や月経不順などの女性のトラブルに

 ジャーマンカモミールは婦人薬としても古い歴史を持つハーブです。
 女性のホルモンバランスを整える働きがあるので、更年期に伴うホットフラッシュや立ち眩みの改善に効果的。
 それ以外でも、月経不順や冷え性、貧血を和らげる働きもあります。
 昂った神経を落ち着かせる働きもあるので、生理で気持ちがイライラしてしまったときに飲むのも良いでしょう。

肌の乾燥を防ぐスキンケアに

 ジャーマンカモミールはハーブティーだけでなく、お風呂に浮かべて沐浴にも使えます。
 ヨーロッパでは筋肉痛や疲労を速やかに回復させる入浴剤として親しまれてきました。
 α-ビホザールといった消炎成分が含まれているので、肌荒れが気になるときに良いでしょう。
 特に、日焼けや空気の乾燥でカサカサになった肌を滑らかにする働きがあります。
 蒸気を吸うことで気道の炎症を鎮めることも出来るので、寒い時期に風邪をひいたときにも良いでしょう。

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ジャーマンカモミールの副作用

 米国ハーブ製品協会(AHPA)では、ジャーマンカモマイルの安全性を下記の通り認定しています。

安全性クラス 相互作用クラス
A
適切に使用する場合、安全に摂取することのできるハーブ

  • 因果関係の高い重要な有害事象の症例報告がない
  • 本質的な有毒成分がない

(※.軽度または個人の体質による副作用は、このクラスから除外するための根拠とならない。)

臨床的に関連のある相互作用が予測されないハーブ

  • 因果関係の可能性で疑わしい相互作用の症例報告がない。
  • ヒトの薬理学的な研究において臨床的に関連のある相互作用がないか、たとえあるとしてもわずかである。

 

子供は飲んで大丈夫?

 上記の通り、安全性が最も高いクラス1に位置付けられているジャーマンカモミールですが、接触性皮膚炎やアナフィラキシーを含むアレルギー反応も報告されています。
 過去にキク科のハーブ(例えば、フィーバーフューやエキナセア、チコリ)でトラブルがあった方は、使用に注意が必要です。
 ヨーロッパでは子供の癪を抑えて落ち着かせる飲み物として、薄めに入れたハーブティーに蜂蜜を混ぜたものを引用させる習慣もあります。

妊娠中は飲んで大丈夫?

 1986年のラットを使った研究では、出生前発達の有害作用及び催奇性の兆候は認められなかったとされています。
 AHPAは、「妊娠中や授乳期間での使用に関する問題は認識されなかったが、最終的な安全性は確立されていない。」と報告しています。
 出典:米国ハーブ安全協会『メディカルハーブ安全性ハンドブック第2版』

ジャーマンカモミール – ハーブティーの美味しい飲み方

シングルティーで飲むときは

 シングルティーで楽しむときの淹れ方は、一般的なハーブティーと同じです。
 ティーカップ1杯(約150ml)のお湯にドライハーブ小さじ1が目安。5分程度蒸らせば完成です。

ミルクを入れてグッドナイトティーに

 カモミール特有の苦みが苦手な人は、ハーブティーを同量のホットミルクで割るのも良いでしょう。
 特に、葉もティーに使うローマン種では苦みが強いので、おすすめの飲み方です。好みで黒糖を加えても良いでしょう。

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ジャーマンカモミールのブレンドティーレシピ

 古くから数多くの薬効が認められ、”緑の薬箱”とも呼ばれてきたジャーマンカモミール。
 他のハーブとブレンドすることで、さらに効果が期待できます。

どのレシピも、ティーカップ1杯(約150ml)のお湯に規定量のドライハーブを入れ、5~7分程度蒸らしたら完成です。

ストレスや疲労による胃の不快感に

 ジャーマンカモミール・・・小さじ1
 ネトル・・・小さじ1

 クロロフィルやケイ素を豊富に含むネトルは、炎症によって傷ついた粘膜の補修し、回復を早めます。
 味にクセがないので、初心者にも飲みやすいハーブです。

 ジャーマンカモミール・・・小さじ1
 ペパーミント・・・小さじ1

 ペパーミントはミント系のハーブの中でも、肝臓や胆のうの働きを促進する作用に優れています。
 ストレスのほか、アルコールによる胃もたれや疲労の回復に効果的。鎮静、抗炎症成分が直接粘膜に触れることで、不快感を和らげてくれます。

身体の冷えに伴う下痢に

 ジャーマンカモミール・・・小さじ1
 ラズベリーリーフ・・・小さじ1

 ラズベリーリーフは収斂作用によって下痢を抑える効果に優れたハーブです。
 安全性の高いハーブなので、子供の下痢止めとして使うのも良いでしょう。
 (※.ジャーマンカモミールはキク科のハーブなので、キク科アレルギーの方には注意が必要です。)
 ラズベリーリーフは子宮筋や骨盤周りの筋肉に働きかけて痛みを緩和してくれるので、生理痛が酷いときにもおすすめのブレンドティーです。

 ジャーマンカモミール・・・小さじ1
 マーシュマロウ・・・小さじ1

 マーシュマロウは、数あるマロウ系のハーブの中でも特に効能に優れたハーブです。
 豊富な粘液質は、下痢による炎症で傷んだ粘膜を包み込み、回復を促す働きがあります。

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PMS・生理痛の緩和に

 ジャーマンカモミール・・・小さじ1
 ローズヒップ・・・小さじ1

 ドッグローズの実を乾燥させたローズヒップは、生理周期を整え、生理痛を緩和する働きがあります。
 ビタミンCを大量に含むので、出血に伴って失われた栄養素の補給にも効果的なハーブです。

 ジャーマンカモミール・・・小さじ1
 レディースマントル・・・小さじ1

 レディースマントルは、古くから魔力があると考えられてきたミステリアスなハーブです。名前も、聖母マリアのマントに因んで付けられました。
 女性ホルモンのバランスを調節する働きがあるので、更年期や生理不順、不正出血の改善に効果が期待できるハーブです。

ニキビ・乾燥肌などのスキンケアに

 ジャーマンカモミール・・・小さじ1
 エキナセア・・・小さじ1

 ”天然の抗生物質”とも呼ばれるエキナセアは、抗炎症作用に優れたハーブ。
 ニキビの原因であるアクネ菌のよる肌荒れを鎮めてくれます。
 デトックス効果も期待できるので、生理前後の肌トラブルでお悩みのときにも試して欲しいブレンドティーです。

 ジャーマンカモミール・・・小さじ1
 レッドクローバー・・・小さじ1

 デトックス作用に優れたレッドクローバーは、体内の毒素を浄化する働きに優れたハーブです。
 女性ホルモンのバランスを整える作用にも優れているので、生理前にニキビができやすい人にもおすすめです。

 ジャーマンカモミール・・・小さじ1
 マロウブルー・・・小さじ1

 鮮やかな青色から、空気中の酸素に反応して徐々に紫色に変わっていく様子を”サプライズティー”とも呼ばれるマロウブルー。
 同じマロウ系のハーブであるマーシュマロウと同様に水分を保つ働きがあるので、肌を乾燥から守ってくれます。
 ジャーマンカモミールには身体を温める働きがあるので、冬場の冷えや、夏場の冷房病に伴う肌トラブルにおすすめのハーブティーです。

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