トウモロコシのひげ
 一部で”韓国産は危険!”と騒がれているトウモロコシひげ茶。そのハーブティーの危険性と副作用を探ってみました。

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韓国産が危険なの?

食品安全委員会による安全検査
 日本には食品の安全・安心(品質確保と適正表示)のために様々な省庁が検査を行っています。
 国産、輸入品を問わず、食品の安全性、健康危害の有無を所管しているのが厚生労働省。
 また、雪印事件等を受けて制定された食品安全法は内閣府が所管するほか、食品安全委員会は科学的知見に基づくリスク調査を行っています。
 (他にも、農林水産省がありますが、こちらの目的は”長期的、安定的な食品の確保”にありますから、食の安全性とは毛色が異なります。)

 そして、問題はこれら省庁・委員会のHP。
 問題となる食品が見つかると「国民の皆様へのお知らせ」などの形で発表されますが、これまでのところ「トウモロコシ ひげ茶」「コーン茶」「コーンシルク」の危険性に関する発表はなされていません。

それでも韓国産のトウモロコシひげ茶が危険といわれるワケ

韓国産コーン茶が”危険”といわれるワケ1:そもそも韓国で流行っていなかった

韓国の繁華街ミョンドン
 メディアでは2019~2020年に”韓国で若い女性にブーム”と取り上げられたトウモロコシひげ茶。
 これに対しては「そもそも韓国では、トウモロコシひげ茶が流行っていない」という意見もあります。

 実際どうだったのでしょうか?
 日本では”タピオカミルクティー 原宿”等でGoogle 画像検索をかけると、タピオカミルクティーのボトルを持った、若い女性の自撮り画像が多数見つかります。
 一方、韓国語で”トウモロコシ お茶”を意味する、”옥수수 차”の後に続けて”明洞(ミョンドン)””江南(カンナム)”といった繁華街の名前を入れて検索しても、そうした画像は出てきません。

 商品名がハングル表記のコーン茶は数多くヒットするので、韓国でもコーン茶が市販されているのは事実。ですが、ブームと呼べるほどの売れ行きではなかった様子。
 こうした日本メディアの印象操作に対する反感から、『韓国産のとうもろこしひげ茶は危険』といううわさが広まってしまったようです。

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韓国産コーン茶が”危険”といわれるワケ2:コーン茶で腸がただれる

腹痛
 韓国産に限らず、コーン茶が危険といわれる理由の一つに「飲みすぎると腸が荒れる」というものがあるようです。
 実際、コーン茶はカリウムが豊富なため、利尿作用があります。
 むくみを改善してくれる一方で、摂りすぎれば水分と一緒に必要な栄養素も排出してしまうでしょう。
 また、カリウムを摂りすぎると、手指のしびれや倦怠感、不整脈を引き起こすと言われています。
 もっともこれは、過剰摂取した場合の話。

 適量を守れば体質改善につながりますが、摂りすぎれば却って健康を損ねてしまうのは、とうもろこしひげ茶に限らず、どのハーブティーにも共通する話。
 たとえば、ローゼルは体内で消化されにくい植物酸を含むため、適量を飲めば穏やかな緩下剤(排便を促す作用)として働きます。
 一方で大量摂取すると、下痢を引き起こしてしまいます。

 したがって、こうした他のハーブティーにも共通する性質を捉えて”とうもろこしひげ茶特有の危険”と解説するのは、説明として失当といえるでしょう。

韓国産コーン茶が”危険”といわれるワケ3:コーン茶特有の副作用

ペルー
 上記とは別に、コーン茶特有の副作用も指摘されています。
 それが、興奮剤になる成分が含まれているというもの。
 実際、近年の研究では、とうもろこしのひげに興奮性のアルカロイド成分が含まれることが分かっています。
 また、原産地のペルーでは先住民であるインディオが酩酊薬としてハーブティーを引用していたという記録も残っています。
 
 大さじ1(約0.5g)を熱湯200mlで短時間沸騰したものを1日数回服用する限りにおいては、特段の禁忌・副作用は無いとされていますが、
 気になる方は妊娠中の飲用や小さいお子さんに与えるのは避けた方が良いでしょう。

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